1 .KOH
ライブではすっかりお馴染みのバナナニードルきってのお祭TUNE。
AメロBメロは三重野が、サビは市塚が作曲という異色な曲。
全体を通してオルガンのイメージは「外国から見た和」です。
サビは忍者が決闘しちゃってる感じ、
常人には見ることのできないスピードでカキーンカキーンみたいな。
漫画だと線と星とかだけであらわされるやつです。
最後のサビなんかは祭りやぐらに大勢の人が集まって、金の紙吹雪舞う中ひたすら踊る、
みたいな映画のワンシーンをご想像頂けると楽しくなってくるかと思います。
ちなみにこの曲の聴き所は、冒頭 8 小節目のどこかで聴いたことのあるドラムフィルと、
バナナニードルでは超レアな中間部のベーススラップです。
お聴き逃しなく。
2.Wonderful Life
1stアルバムを作っている頃からあった曲ですが、1st曲選考に落ちてしまった曲。
実は結構な名曲だと個人的に思っております。
Wonderful Life という曲名はお客様に決めて頂いたもので、
この曲名が出てきたときこれだーー!と思いました。
オルガンソロはないですが展開が激しい曲で、演奏するのは割と一苦労するやつです。
あーしたりこーしたり大変忙しいのですが、
その忙しさを感じさせない弾き様も同時に習得いたしましたので(笑)。
実は頭の中は次はあーしてこーして、、、と、曲中フル回転しています。
今回のアルバム中で、一番様々なドローバーワークをしています。
3.Just Chilling
2ndアルバム作成中にふとできた曲。
本当は別の1曲を入れる予定でしたが、急遽こちらに差し替えました。
少しJapanese R&Bを意識して書いた曲で、今までのバナナニードルにはない曲調になりました。 冒頭と中間部にはボコーダーが入っていますが、
こちらはなんとベースのエフェクターなのですねー。
市塚がやっているとだまされちゃう方もいらっしゃると思いますが違いますよ。
バナナニードルとしてはおとなしめの 1 曲になりますが、
個人的にこういったノリの曲は大好物なので、今後も増えていけばなーと思っています。
4.Pink Flamingo
陽気なラテンナンバー。
そりゃもう聴きながら楽しくなっちゃってください。
しかしながら、オルガンのメロディの後ろで結構色んなことしていますので、
じっくり聴いてみるのもおススメです。
鳥の楽園の中に優雅にたたずむピンクフラミンゴさんが見えてくると思います。
必聴すべきは中間部のパーカッションパート。
サンバホイッスル初挑戦のキムラの雄姿が そこにはあります。
サンバホイッスルって実は結構大変で、吹きなれないとかなりきついです。
最後力尽きるまで頑張ったキムラに拍手を送りたいです。
余談ですが同じくパーカッションパートでヒャッホーと叫んでいるのはワタクシです。
恥ずかしながら。
5.Erica
私はエリカ・バドゥが大好きです。
なぜならエリカ・バドゥに似ていると言われたことがあるからです(笑)。
そのエリカ・バドゥをリスペクトして作ったのがこちらの曲。
曲名のアルファベットの綴りはちょっと変えてぼかしたつもりです(笑)。
録音をしているときに私が一番楽しいのはいろいろ重ねていく作業。
この曲は本当に楽しませてもらいました。
これでもかというほどArp Odyssey をいれておりますが、
ソロでこの楽器を採用したのは実は初めて。
多彩に変化する音色は他の楽器には表現できないものがあり、
この楽器のすばらしさを改めて実感しました。
エリカ・バドゥのような気高く上品でいて、
強烈な個性をもった楽曲に仕上がっているかと思います!
6.Sheep The Concrete
2018 年オータム号のキーボード・マガジンの付録CD に入っている曲をリテイクしたものです。
キムラが土台を作ったものに、市塚がメロディを乗せた共作となっています。
楽曲のイメージは夜の大工場。
夜でも止まらない機械たち、容易には入ってはいけないデンジャーゾーン、
美しくライティングされて浮かび上がる工場。
すごくイメージ通りにパッケージできたと自負しております。
聴きどころとしましては、無機質なオルガンソロ。
じつはオルガンを土台に別の音を何本か重ねて録音しており、より一層無機質に仕上げています。
7.Fenice
バナナニードルとしては異色な 8 分の6のロックバラード。
こういった曲は本当にハモンドオルガンが良く似合うと再認識させられた曲です。
長い夜も必ず明けるんだよという思いを込めて演奏しました。
オルガンに関しては録音時のファーストテイクを採用しており、多少演奏は荒いのですが、
緊張感と荒々しさとが同居する良いテイクだったかと思い採用しました。
最後の最後に光が差す感じ、どうかCDで体感していただけたらと思います。
8.Day One
ハモンドオルガン=チャーチ=ゴスペル、ってことでゴスペルっぽい曲を作りたいと思い、
仕上げた曲です。
最後はたくさんのクワイヤをバックに大いなるものを思い一つになり、
そして踊りまくるという絵を想像しながら聴いていただけると楽しめるかと思います。
思わず手拍子しながら身体が動いてしまう、というのはバナナニードル全体として目指すところではありますが、特にこの曲は身体を動かしやすいテンポですので、
ライブでも皆さまで一緒にビートを感じながら踊れたら大変光栄です。
普段曲を書くときはメロディが出てきて、自然と頭の中でコードも鳴っているということが私の中で起こっているのですが、それを他者に伝えるためコードという記号に当てはめていくと、
稀になんだこれっていう楽曲が出来ます(笑)。
これもその一つでサビのコード進行とかは理論的になんなのかというのが今でも少し説明できません。まさしく奇跡の一 曲!(笑)
9.KOH reprise
1.の「KOH」の別バージョン。
メロディやコードや進行は変わっていませんが、もう全くの別曲になっています。
アレンジって面白い!
実はキーボードマガジンでYMOのリスペクト曲募集という企画があり、
それに応募するために録音した曲です。
残念ながら掲載されることはありませんでしたが、破棄してしまうのはあまりにもったいない音源ではあったので、こちらで日の目を見せてあげることになりました。
普段のバナナニードルでは聴けないようなシンセ音が満載。
残念ながらライブでは再現不可です(笑)
こちらでもArp Odyssey が大変良い仕事をしており、少しチューニングの外れたメロディなんかはアナログシンセにしか出来ない味になります。
8曲聴き終えた後のお口直しみたいな曲として楽しんでいただけたら幸いです。
いかがでしたでしょうか?? 市塚的全曲解説、かなり個人的意見満載ですが、
少しでも楽しくアルバムを聴くお手伝いが出来たらと思い書き上げてみました。
「SUGAR SPOT」は前作に増して強烈な仕上がりになっていると自負しております。
音楽というツールを用いて皆様の生活に潤いを与えられたら、
作り手としてこれほどうれしい事はありません。
今後も BANANA NEEDLE をよろしくお願い致します!